以下の記事を読んで、かつらって、髪がない・なくなった人にとって、とっても重要なものなんだな、と改めて思いました。
記事の取組みは、病気で髪を失った子どものかつらに関するもので、本当に素晴らしいと感じられ、また世の中の多くの方も同様な感想を持つだろうと思われます。
一方で、大人の男性の一般的な(AGA等に起因する)薄毛・はげの対策としてのかつらについては、そのような圧倒的な共感が得られにくいのはなぜだろう?という疑問もわきます。
今回はその疑問をきっかけに、かつらに関する周囲の受止め方について考えてみます。
かつらを着用している、または着用を検討している方の気持ちの整理に、少しでもお役に立てればうれしいです。
記事:
[2020.1.28日経新聞記事] 髪失った子にかつら支援を 前橋市の団体呼び掛け
要約すると、病気で髪を失った子どもに対し、支援したい方が、かつら(ウィッグ)を16,500円で購入してあげられる、という仕組みについての記事です。
運営されている方は、ご自身のご子息(1歳直前)が、病気による脱毛症を患ったことから、関連の活動を始められたとのことです。
筆者にもう少し金銭面で余裕があれば、是非とも購入・支援者になりたい所です。
薄毛・はげ対策者としての素朴な疑問
でも筆者が体験したようなAGAに起因する薄毛・はげと、その対策としてのかつらについては、同じような支援の仕組みは、いまだかつて聞いたことがありません!
なぜ?
どうして?
考え出すと不思議です。
だって、小さい子どもと、若はげ年齢の若者(10代後半や20代)とで、何がそんなに違うか?
がん等の病気による薄毛と、AGA等の病気による薄毛とで、何がそんなに違うか?
すっきりと説得力のある答えが、ぱっと思いつきません。
以下で違いを生じさせる原因について、考えてみます。
着用する人の年齢・性別の影響
20歳までで考えると、年齢が若ければ若いほど、薄毛・はげである確率は小さいものと想定されます。
ですので、小さい子で髪が薄いというのは、その小さい確率に当たってしまっているわけで、それを対策することについて、ネガティブな印象を引き起こしにくい、と考えられます。
また女性が薄毛・はげである確率は、男性の場合に比べて一般的に低いです。
ですので、それに当たってしまった女性が薄毛対策としてウィッグを着用することについては、男性の場合に比べてポジティブな印象を得られやすいと考えられます。
また女性の場合は、「化粧」が一般的です。
口紅等の塗り物に加えて、眉を描く・剃る、まつげのエクステをする等の「毛」に対する操作も日常です。
ウィッグも、それらの一環として捉えられやすい、と思われます。
着用に至る事情の影響
抗がん剤治療により髪が抜けてしまった方が、帽子を被ったり、面会用にかつらを着用することについて、ネガティブな印象を持たれることは、まずないと想定されます。
また記事にあるように、1歳等の若さで病気による脱毛を患った子が、ウィッグをつけて生活することに対し、ネガティブな印象を持つ第三者は、極めて少ないと思います。
むしろ、可能なら何等かのサポートをしたい、と考える方の方が多いと思います。
つまりは希少性と一時性
上記で見てきた要因に共通するのは、希少性です。
(小さいな)子ども、女性、要因となった希少な病気。
希少ゆえに、目立つ、違和感がある、なんとかしてあげたいとの共感がわく。
これらが、対策(ウィッグ・かつら等)を支持・支援する心理の要因だと思います。
一方でAGA等による薄毛・はげは、上記に比べると数が圧倒的に多いです。
またその状態を放置している方も多いので、薄毛・はげ状態も一般的です。
そんな一般的なものなのに、わざわざ隠さなくても、という心理が働きます。
そして嫉妬心とシグナリング詐欺の防止
生物学的な損得から考えると、他の要因も出てきます。
AGA等の薄毛・はげ対策者としての考え方
世界に一つだけの花
AGA等による薄毛・はげは一般的かもしれないが、私はその状態がとにかく嫌いで、対策することを重要視している。それが私の価値観。
このような考え方でいれば、仮に、かつらに対しネガティブな印象を持つ第三者から不愉快な物言いをされた際にも、気持ち的には跳ね返せると思います。
いかがでしょうか?
少しでも頭の整理のお役に立てれば幸いです。